前回は青木先生のトヨタ生産方式の入り口は2Sからという内容で、整理・整頓の進め方を紹介しました。
2Sを進めるときに先生は、必ず写真を撮り活用するようにと言っていました。先ず、現状の写真を撮り、その後、改善した状態の写真を撮ります。
・整理の場合は、ものが滞留している状態の写真。次に滞留していたものを取り除いた後の写真を撮ります。
・整頓では、必要なものが決まった場所にない状態の写真。次に、改善した状態、つまり、必要なものが決まった場所にある状態の写真を撮ります。
そして、2S掲示板に改善前と改善後の写真を掲示して、いかによくなったかがわかるようにすると同時に、改善が出来たことを実感できるようにするとのこと。
5Sの推進に写真を活用するのは、わたしの経験からも非常に有効です、特に写真で5S(実際は、整理・整頓・清掃の3S)の不具合点を指摘する方法は、中国でとても有効です。
わたしの場合は、掲示板に改善前後の写真を掲示するやり方ではなく、エクセルに表を作って、簡単な不具合の状況説明と写真を貼付します。工場に改善を実施させて、改善後の写真をエクセルに貼付してもらうようにしていました。
エクセル上で改善の前後の比較が出来るようにします。こうすると中国の人は、ほとんどの場合、見事に改善してきます。
ただし、中国の人はものの置き方や並べ方がわからない場合もあるので、そういう場合は、置き方や並べ方を教えてあげることが必要になります。
工場の掲示板に大きな写真を掲示することはしませんが、工場側がエクセル表をプリントして、改善したことがわかるように掲示することはよくあります。
この写真を活用する方法は、日本の中小企業で3Sを実施する場合も有効です。