7月4日に中国工場セミナーを開催しますが、弊社セミナーの特徴のひとつが実践に即したワークをやることです。どのようにやるかというと、受講者同士で一緒に考えてもらい、意見交換していただきます。
受講者の中には中国でいろいろなご苦労をされた方も多くいます。そういう方の経験談が他の受講者の参考になったと同時に、他の会社の人も中国業務や中国品質で苦労していることがわかり、自分だけが苦労している訳ではないと安心(?)されることも多く、大変好評をいただいています。
今回は、セミナーでも取り上げる中国工場での人材マネジメントの1部を先行して紹介したいと思います。
中国工場で中国人をマネジメントする目的は、こちらの期待通りに働いてもらうこと、そして定着してもらうことですが、ここでは作業者の定着について考えてみたいと思います。
作業者の定着のための主眼は、動機付けです。この会社、この工場で働く動機(モチベーション)を持たせることです。ちょっと前まで作業者たちの働く動機は間違いなくお金(給料)だった訳ですが、最近はお金だけではありません。
仕事に対するやりがいを持たせてあげることが必要ですし、とても重要になります。ではやりがいをどのように持たせるたらよいのでしょうか?
自分のやっている仕事の重要性を認識させることです。自分がやっている作業や検査はどうでもよいことではなく、製品の品質に大きな影響があることを理解させるのです。
そのひとつのやり方として、作業者や検査員にこんなことを投げかけてみます。「あなた方がやっている作業や検査をいい加減にやったり、あなたがルールを守らなかったらどんなことが起きると思いますか?」と。
最初は何も回答はありませんが、じっと待っていると少しずつ「不良を作ってしまうかも」とか「不良品を流してしまう、お客さんに渡してしまうかも」などの回答が出てきます。
「不良を出さないためには、あなた方の一つひとつの作業や検査がどれもが重要な仕事で、ひとつとしていい加減にやっていいものはないですよ」と話をして、理解してくれるのが例え全員でなくても何人かでもいればOKです。
■前回の中国工場セミナー受講者の方からいただいたコメントを紹介したいと思います。
◆取引先との今後の付き合い方等のわからないことが理解でき、これから活かしていけると思います。今後の仕事の方向性が再確認できた。
◆中国工場の問題点が、そのまま自社国内の問題点とかぶったので、自社の見直しにも応用できると思います。