生産の3要素で捉える中国工場の品質管理-部品・材料

今回は、材料について考えます。 ここで材料の定義をします。ここで言う材料とは、中国メーカーが作っている部品や材料とします。日系中国工場が生産したものも中国製の部品や材料と言えますが、ここではそれは含まないものとします。

中国に進出した日系企業は、当初は生産に投入する部品や原材料を日本から送り込んでいた。しかし、日本からの運賃などの費用を考えると、思ったほどのメリットはない。加工賃だけでは競合と差別化できなくなってきたということもある。自分のところが後追いで中国に出た場合もあるでしょう。

そのようなことから中国現地で調達出来る原材料や部品を使用することになってきます。 これがいわゆる現地調達です。

現地調達も最初は日系中国工場から買いますが、段々と香港系、台湾系、韓国系企業から買うようになります。しかし、顧客からのコストダウン要求は厳しさを増すばかりなので、それに対応するために中国企業から調達をします。

現実に多くの企業で中国製の部材の使用をしている。

中国製の部材は、今まで使っていた日本製のそれに比べるとコストは安いが、品質は悪い。日本製部材ではなかった不具合があります。

その品質の悪さを使う側で消化しきれずに、加工した製品や部品の品質が悪くなる。 このように日本で生産していたときには使っていなかった中国製の部材を使うことで、その品質の悪さを吸収しきれずに、自社の製品・部品の品質が悪くなるのが、材料による要素である。

使う側でも中国部材の品質改善のために指導を行っているのだが、相手が中国メーカーの場合、そう簡単にことは運びません。多くの日系企業が苦労しています。

中国メーカーの指導に関しては、別の機会に考えてみたいと思います。