作業者の知らない不具合対策は意味がない!!

この時の不具合対策打合せで、この生産条件の最適化とチェックの多頻度化が対策として報告された。

この後現場に行って管理の問題点と対策実施状況の確認を行い、何人かの作業者にヒアリングをしたところ報告された不具合の対策について知らないことがわかった。 また、不良発見時の製品の処置についても、作業者毎に違った回答であった。

現場で立ち会っていた管理者は、苦りきった顔をしていた。

この会社では、顧客クレームの対策内容は、製造の課長、組長が決め、回答は品管課の課長がすべて行っていた。つまり対策を決めた人と顧客向けに対策回答書を書いた人だけが、その内容を知っていると言うことだ。

品質を確保する上で重要かつ必要なことは、実際に作業をしている人たちにいかに落し込んでいくかだ。これは、不具合の対策はもちろんだが、品質というものに対する意識レベルをいかに高めていくかが重要なポイントであるからだ。

作業者に自分の作業がどのように、品質に影響を与えているか、そしてそれが会社としていかに重要なことかをわかってもらう必要がある。

これは日系中国工場でも他人事ではない。日系企業の工場でもある話だ。 あなたの工場ではどうか、よく振り返って欲しい。

では、日系工場でなぜ出来ていないか?

それは、実際に作業者へ落し込むのが日本人ではないからだ。

例えば、不具合対策などは顧客に回答する前に日本人が確認するでしょう。 場合によっては、日本人が対策を検討/決定することもある。

しかし、それら対策の実施をやるのは、現地管理者であり、作業者である。 多くの場合、日本人が実施の確認を行っていないのが実状だからです。