当たり前のことも知らなければできないことを認識せよ!!

ある時取引先に品質が良くないと言うクレームの文書を一斉に配布することになりました。

文面はこちらで作成し、各担当者が取引先名を記入して配布する手順としました。担当者が作成後、確認印を押すときにエッと思った。

相手の会社名を正式な名称で書いていないのです。

お互いの担当者同士がEメールでやり取りをする場合には、会社名を略称で書くことはよく行っていますが、今回の文書の位置付けは、取引先に自社品質状況を認識してもらい、対応を促すためのものです。気軽な連絡文書ではないので、礼を尽くして出すことが必要です。

どのように書いてあったかというと、有限公司や(株)が抜けているのが多かったのですが、会社名を略称で書いてあるものもありました。対外的な仕事をしている部門だけに、この辺は気を使うところです。

最初は、「何だこんな初歩的なこと、常識的なことも知らないのか」と思ったのですが、冷静になって考えてみると日本人でも、入社後に新入社員研修や部門研修などの教育を受けていなければわからないし出来ないと気付きました。

ひょっとしてこの中国人スタッフたちは、きちんと教育されていないのではないか?また、自分はスタッフに教育しただろうか?

自分は教育した覚えがなかった。それなのにスタッフに対して怒ってしまったことを猛省した。しかも結構強烈な勢いで怒ってしまったのです。

このことに限らず、実はきちんと教えていない、教育していない、でも出来て当たり前、知っていて当たり前と思って、出来ない知らないと「何で出来ないんだ、知らないんだ」と責めてしまうことは、たくさんあると思われる。

実はこれは、わたしがいた会社だけでなく、日系中国工場ではどこでも起きていることではないだろうか。

日系企業や日本人の当たり前を中国人スタッフ自身で勉強し、身につけることを期待するのは間違いだ。

もちろん、自分で身に付けられる人もいる。でもそれはごく一部の超優秀な人だ。普通に採用できる人たちに、それを期待してはいけない。

誰が何を教育するのか、したのか。これを明確にしておくことが大事ですね。ただし、今日の事例のように細かいところまでとなると大変なので、1年に1回ないし2回、常識と思われることの繰り返し教育を実施することをお勧めする。

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