ある中国人社長の人材採用ポリシーがすごい!

ここ2回ほど中国人の採用やその面接に関することを書きました。今回は以前関わった中国企業の中国人社長が社員を採用するときの考え方を紹介したいと思います。

今回の話の対象は管理職または将来の幹部職候補の人になります。

採用の流れは、履歴書を見て見込みありと思った人に対して社長が最初に面接します。次に社長がよいと思ってもダメだと思っても副総経理や募集部門の責任者が面接をします。

これは社長と社内のスタッフとの目合せのためですが、面接での評価で大きく意見がずれることはほとんどないそうです。

さてすごいのはここからです。
2回の面接の後、これだと決めた人と最終の面接を行います。場所は会社の事務所ではなく、ホテルのカフェでコーヒーを飲みながら2時間くらい話をするそうです。

その席で社長は自分の考えていることを包み隠さず正直に伝えます。また、相手の考えも正直に言ってもらうようにしています。相手がどのような仕事をしたいのか、この会社でどのポストまで辿り着きたいと考えているのか。

それに対して、自分の会社で相手が望むポストを用意してあげることが出来るのか。辿り着きたいポストですから、現時点ではなく将来的に本人の希望を叶えてあげることが出来るのかを考え、本人に伝えます。

このように相手の希望とこちらの要求を擦り合せして採用を決めます。こうして採用した社員は、ほとんど退職することはないそうです。

中国企業で、ここまで相手のことを考えて採用活動をしていることに驚きを隠せませんでした。日本企業でもここまで考えている会社は少ないのではないでしょうか。

この社長は、社員に対してはっきり物を言いますし、厳しいこともびしびし言っていますが、会社の雰囲気は悪くありません。社長の人柄がそのまま出ています。

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