信頼はしても確認は怠らない!中国食品工場 ~使用する食材をなぜ確認しなかったのか~

今回も中国食品工場で起きた問題について考えてみます。

大きな問題のひとつに「チキンナゲットなどに使用していた鶏肉の賞味期限が切れていたものを使用していた」ことがあります。この点について、ファミリーマート社長は、「食材までは確認していなかった」と言っています。

なぜ食材である鶏肉の確認をしなかったのでしょうか?

ファミリーマートもマクドナルドも当該工場に対しては、細かな部分まで確認項目として工場監査を行っていたと報道されています。ではなぜ原料である鶏肉の食材の確認をしなかったのでしょうか?使用している食材に問題があれば、加工の工程に問題がないとしても何の意味もありません。

この点がどうしても納得できませんでした。読者のみなさんも同感ではないでしょうか。相当細かいところまで監査項目としていたという点から推察すれば、監査項目に食材の確認も含まれていたが、確認はしなかった。可能性として考えられるのは、1日での監査という時間の関係から、出来る範囲だけを監査したということでしょうか。

食材の確認をしていなかったことに対して、ファミリーマートの社長は「相手(中国福喜食品)との信頼関係」という旨のことを言っていました。つまり、相手である中国企業を信頼していたという訳です。

「信頼はしても確認は怠らない」これが中国企業と付き合うときの鉄則です。信頼していたから確認をしなかった、結果、その信頼が裏切られたというのでは、食品を販売する企業として、安心・安全な食品を提供する責任を果たせないと考えます。

前回も書きましたが、中国では、このようなことは起こり得るという前提で取引をする。そして、そうしたことを起こさせないようにチェックしていくことが、食品を取り扱っている企業の責任と言えます。

使用する食材に対しても、隅から隅まで漏れなく確認することが求められています。